ガイ・カワサキ「世界をより良い場所にするために」


Appleがまだ世界を席巻していなかった頃、一人の日系ハワイアンがAppleの要として世界を変えるために寝食を削って戦っていた。

元Appleチーフエヴァンジェリストであり現在はCanvaのチーフエヴァンジェリストとしてデザインを民主化するために世界中を周るガイ・カワサキ氏の独占インタビュー。

-----ガイさんのことをよく知らない読者の方に少しガイさんについて教えてください。ガイさんはこれまでにいくつもの会社の設立や経営、そして売却に関わってきたり、多くの大企業で重要なポジションを経験されています。どうしてエヴァンジェリストというポジションをされているのでしょうか?また日本ではエヴァンジェリストというポジションは馴染みがないので、それについても教えてください。

エヴァンジェリストはもともとギリシャ語に語源を持つ言葉で『良いニュースを運んでくる』という意味があるんだ。仕事としてエヴァンジェリストがすることというのは、製品やサービスに関する良いニュースを人々に届けるということさ。僕のエヴァンジェリストとしての最初の仕事はMacintoshがいかに人々の創造性や生産性を高めるかということを人々に伝えることだった。今はチーフエヴァンジェリストとしてCanvaというオンラインのグラフィックデザインツールを広めているよ。Canvaがいかにデザインを民主化するかってことをね。

-----ガイさんは毎年ものすごい数のスピーチを引き受けてますし、本もこれまでに10冊以上出しています。メディアへの露出も積極的に取り組んでらっしゃいますよね。何が人々を力づけたい(エンパワー)というモチベーションになっているのでしょうか?

それが僕の使命であり、何よりも楽しんでいることだからさ。僕は自分が住んでいるこの地球を、人々に力を与えることで僕が生まれてきた時よりも少しでも良くしたいのさ。

-----これまでのキャリアの中で最も素晴らしい瞬間はどんな時だったでしょうか?

そうだな、僕にとっての最も素晴らしい経験はAppleのMacintoshの部署で働いた3年間じゃないかな。僕らはMacintoshで世界を変えたんだ。コンピューターを民主化するという、ものすごくやりがいのある仕事だったよ。 Macintoshの部署で働いた3年間じゃないかな。僕らはMacintoshで世界を変えたんだ。コンピューターを民主化するという、ものすごくやりがいのある仕事だったよ。

-----Macintoshは勿論のこと、ガイさんはこれまでに自分自身での企業も経験していますし、様々なプロジェクトにも参画してますよね。何か新しいことを始める時にいつもまず最初に考えること、そして最初に行うことは何でしょうか?

僕がいつも最初にすることはプロトタイプをまず作って皆にそれを見せてみること。これは計画を立てたり、アイディアをピッチしたり、売上予測なんかを立てるよりもずっと大事なことだ。

-----ソーシャルメディアのプロとしても本を書いたり講演をされてますよね。マスとコミュニケーションする時に覚えておくべきこととは何でしょう?

人々はコンテンツを見た瞬間に評価を下している。見出しやグラフィックやビデオといったものがその瞬間的な判断の材料になっている。こうした機能的な手がかりがコンテンツの質を評価する重要な材料になる。それに加えてソーシャルな手がかりもコンテンツの質を判断する重要材料になる。例えばFacebookのイイねの数やコメントなんかがこれにあてはまる。こうした機能的な材料とソーシャル的な材料を頼りにして人々は判断しているということは重要なことだね。

-----オスカー・ワイルドの有名な言葉にもありますが、多くの人は価格といった目に見えるものについては詳しく知っていますが、価値といった目に見えないものに関してはうといように思えます。例えば、偉大なアイディアの多くは民衆には最初支持されないものです。こうした目に見えない価値をビジネスにするには何が要となるのでしょうか?

価値というのは必ずしも見えないものではないと思っているよ。価値はコストとベネフィットの総計なんだ。コストというのは必ずしも金銭的なものだけではなく、トレーニングやサポートなども含まれる。またベネフィットも仕事をこなすというだけでなく、製品やサービスに対する喜びややりがい、カッコ良さんなんかも含まれている。

-----ガイさんにとって成功とは何でしょうか?また成功者と聞いて最初に思いつくのは誰ですか?

僕にとって成功とは世界をより良い場所にするということ。それは必ずしもお金に結びついてはいない。僕の本でも書いてることだけど、例えば教師というのはこの世の中をより良くする成功者たちだ。

-----これまで受けたアドバイスで最も価値があったアドバイスはどんなものでしたか?またどんな状況でそのアドバイスを貰ったか教えてください。

今まで僕がもらった一番のアドバイスは『自分が決してしないことを人に頼むな』ということ。これはビジネスの中で顧客に対しても、従業員に対しても、パートナーに対しても言えること。残念ながら誰がこのアドバイスをくれたかは覚えてないな。

-----もし20歳のときの自分に電話をかけて何かアドバイスをするとしたらどんなアドバイスをしますか?

もう少し自分にエンジニアリングの知識があったら製品開発のプロセスをより理解できたんじゃないかと思うよ。例えば、プログラマーが僕に対して本当のことを言ってないときなんかさ。もう一つは、若いうちにアメリカ以外の国に住んどけってことだろうな。

-----最後に世界を良くするために何かメッセージをお願いします。

人々を評価する究極の方法は、その人が世界を良くしているかどうかということさ。他の全てのことは大したことじゃない。

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